ゴリラの檻まで1マイル

『美味しいラーメンを紹介しよう！』

そういって設けられたのが当カテゴリＢ級グルメ漫遊記．
現実はメガと盛りに圧倒され，私の旺盛な食欲を披露する場になっていたのです．
学生時代はネタのような盛りの引力に吸い寄せられていました．
しかし，今の私は節度ある態度が求められる社会人．
いい加減に『このご飯の角度！』とか『圧倒的存在感！』とか言うのはもう別れを告げても良い頃合かもしれません．
今宵，本来の理念に立ち返り，美味いラーメンを紹介するという本懐を遂げてやろうではないですか！

そんな野望を胸に秘め，行って来たのは京都府城陽市に位置する

『俺のラーメン あっぱれ屋』

にしてもすごい店名です．俺です俺．
しかも天晴と来たもんだ．
東京にも『俺の空』という人気店がありますが，こんなに力強い自己主張はそうそう出来るもんではありませんぜ．

加えて，店舗が位置するのは宇治山田という山の中．
とどめは，営業時間が平日と土曜（土曜は不定休）のお昼のみ．
これは相当味に自信がある稀代の名将，もしくは真性のピエロのどちらかでしかありません．

このお店ができたのは今年の２月．
しかし，聞こえてくる評判は上々なものばかり！
当ブログにダイレクトに届いたタレこみではカンイチにも掲載されたとか．

店主は中々に出来る漢と見ました．
具体的にはマエストロとか首相とか元帥とか．
敬称的に言うと『閣下』的存在．
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二束三文の狂言はこの辺にしておきましょうか，ええ．

こちらのお店は，なんと当ブログでも度々登場する関西管釣り界の風雲児こと閣下のお店．
ちなみにブログのトップ画像でも紹介されてたり．
閣下はこれまでに２店の中華のお店をやられていて，当店はガチンコなラーメンを出すために始めたお店だそうな．

ネット上を駆け巡る情報を見ても，既に勝利は手中にあるも同然．
行きたいと思いつつも中々行けなかったお店でしたが，昨日，閣下を（釣り的な意味で）師と仰ぐ麦ちゃん（さん）と待望の初訪問と相成りました．
ちなみに麦ちゃん（さん）は今年の正月早々から当店の壁塗りを手伝ったそうな．
あとお店に行ったらＭ下さんもいて，一緒に２杯目突入．
聞いてみると先週も２杯で平らげたそうな．こいつぁ負けてらんねーぜ！と闘志を燃やしたのは言うまでもありませんね，ええ．

住所：京都府城陽市下小路11
ＴＥＬ：非公開
営業時間：１１:３０ ～１６:００
定休日：日曜・祝日・第４土曜（不定休のため要確認）
京都ラーメン参考ＨＰ
食べログ

今回ご紹介のあっぱれ屋ですが，山中のロケーション，短い営業時間は日常生活に組み込まれるにはあまりに訪問難易度高し．
『ラーメンを食べに行く』としては生半可なハードルではありません．
すなわち『行こう』という意志がなければ訪問は適わぬお店．

こうしたお店が話題になる大前提は『美味い』こと．
つまりは『食べに行こう』という興味を掻き立てるだけの何かが必要で，
ドライブも含めて，ラーメンを食べに行くことがイベントとして成立するだけの魅力があるかと言う訳ですよベイベー．

『城陽市の山中に，平日と土曜の昼間にしかやってない美味いラーメン屋がある．』
何か素敵じゃないですか．誰かに言いたくなるじゃないですか．

日常じゃなくて非日常．
極端に針を振った中で，こんだけ話題になってるのですから，そりゃあ楽しみになるってもんですよ，ええ．



社会人になって分かる訪問難易度の高さ！



メニューです．

ラーメンは１杯６００円（最近は食材高騰のため６５０円）が基準だった私には結構強気に感じる値段設定．
ただし，麺大盛が無料だったり，つけ麺の麺の量を選べるのはポイント高．
麺大盛のところにある『まあまあ多いです』ってのはきっと私のような規格外胃袋への予防線と見た！

ちなみに，追加トッピング増量しなくてもメンマと煮卵は入ってるそうな．


あっぱれ屋ステッカー也．

何か沢山あったので，欲しかったもらえる筈．多分．


つけ麺３００ｇ９００円也！

え？何で一番多い４５０ｇにしないのかって？
そんなのこの後でラーメンも食べるからに決まっとろうこのド素人が！

外見はかなりの美しさです．
麺の器といい，つけ汁の器といい，こだわりを感じます．
煮卵に色が付いていないのも良い感じ．
この凝り様，流石は竹グリップのオリジナルロッドを組む御方．
釣り道具に対するこだわりも伊達ではなかったですし，お洒落だけじゃなくて実を取った上でのこだわりはかっちょいいですよね．




いいぞ，ベイベー！
泡立ちに食いつくやつはラヲタだ！
食いつかないやつは訓練されたラヲタだ！
ホント 戦場は地獄だぜ！ フゥハハハーハァー！

元ネタ

よく見ると泡立ちのすぐ下には結構厚い油の膜を確認．
すわ！油で食わせるタイプか！と思いきや，脂っこさは感じずペッパー的な存在を感じます．
油がフタになっている分，つけ汁の温度が下がりにくかったような．

味は塩ベースの濃厚豚骨魚介，と言っても世間で大流行，茶っぽいつけ汁with魚粉とは一線を画している感じ．
出汁というよりはスープと言った方がしっくりきますね．
塩ベースにペッパーなオイルとあって結構なしょっぱさですが，スープがマイルドなんでトントン．
他では食べたこと無い味ですが，美味いってことだけは確か！


麺です．平打ち麺って奴です．
隣にガラス張りの製麺室があります．

味はと言いますと，ムッチムチ．固すぎずで麺だけでも美味し．
何かパスタ的な例えで紹介しているブログ多数なのですが，平たい麺と聞くときしめんと冷むぎしか思い出せない私には難易度高すぎＭＡＸ．
そんなオサレな会話できへんねん．

で，つけ汁と平打ち麺の時点で既に勝利は確定しているのですが，それを歴史的大勝利に変えるための逸材がまだ残っていた！


チューシューと呼ぶには気が引けてしまう美しさ．


野太いメンマ！でもあっさり噛み切れるのですよ奥さん！

メニューには普通のつけ麺じゃなくて，『スーパーつけ麺』とあるだけあって，具も良い感じに盛られております．

そしてその具が暴力的に美味ぇ！美味すぎる！
正直言って，これだけでも食べに行く価値あり！

全体的に獣な脂っぽさや魚っぽさが控えめな分，具の味がストレートに分かります．
個々のパーツを見ると何となく洋風チックな香りがしますが，
記号的なウリに頼ってはいないものの，分かりやすく，美味い！


つけ麺のあとは魚介香る割りスープで完 食！美味かった！
でもご馳走様にはまだ早いんだぜ！



しょうゆラーメン７００円大盛！

晩飯は抜いてもいいのです．だから２杯目だろうと大盛．
ぱっと見では表面積が少なめ．
量が少なくて飢え死んでしまったらどうしようと心配したのですが，


ラーメンの器は中々深まってます．見た目以上に麺は多いです，はい．

あっという間にスープまで飲みきって，こちらも完 食！

味については言うまでも無く大勝利．
器が人類の限界を超えた熱さで暖められており，最後まで熱々で食べられるもの素晴らしいです．
個人的には熱々なラーメンのほうが好みかなぁ．
ま，どっちも食べる私には無意味な比較ですけどね，ええ．


という訳で，山の中に行列を作る実力はガチでした．
確かに美味い．んでひしひしと感じる随所のこだわり．
ラーメンの美味さもさることながら，器なども含めた巧さも流石の一言．
店全体の作りこみようは半端ではありません．
ラーメン，店で使われている器，席数，オペレーション．
漫然と，何となくやっていることがほとんど無いと思われます．
きっと，１つ１つ死ぬほど考えているんでしょうね．プロ中のプロ．
ソフトとハード，どっちも良い方が良いに決まってます．
だからこそ，どちらもできるのが稀有なのですが．

こっからは小ネタ．
ちなみに食べるのに夢中だった私は１つも気づきませんでした．


鰹節，メニューにあるＴＫＧがグレードアップする予感．


ついさっき自分で打ち込んだ『きっと，１つ１つ死ぬほど考えているんでしょうね．』という言葉，撤回させていただきます．
これはきっと（葛藤の末かもしれませんが）何となく書いた予感．


釣り人限定ネタ．サイン第一号はあの庄治プロのサインです．



そんな感じで，閣下はラーメン的な意味でも閣下でしたとさ．
長々とした記事になりましたが，わざわざ山の中まで車走らせるだけの価値はあると，胸張って言えるお店です．
ちょっくら美味しいラーメンを食べに行ってみてはいかが？