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2007年01月12日

ヒレピン!休刊に思う

管釣り雑誌のヒレピン!が休刊するそうです。
前々からヤバいという噂は聞いていましたが、今月発売号で休刊で確定。実際に編集部に電話して確かめました。

発刊したのが確か去年、じゃなくて一昨年の暮れですから、1年強と短い一生でしたね。
毎月購入していたわけではないですし、”とりあえず買っとくか・・・”みたいな感じでしたが、それでも只でさえ乏しい管釣り関連のメディアが減るのは寂しい・・・・・・。

去年大会で毎週遠征してたときに、麦ちゃん(さん)と、『なーんかそろそろ、やばそうですね~。ヒレピン!もアングも共倒れな予~感~。』と言い合ってたのが現実となりそうで怖いです。


正直、管釣り雑誌としてはアングリングファンよりヒレピン!の方が、私は上だったと思います。
ここ最近はアングリングファンも幾分マシになったと聞きますが、一時期のアングはそりゃ凄かったです。
獣神ライガーは度肝を抜かれました。無論悪い意味でね。
あと、帰省の時に買ってみたらちょっとGijiなテイストが混ざってて苦笑い。
ライガーの時点でしんみり何か書いても無駄だと思ったり思わなかったり。

その点、ヒレピン!は最初から最後まで管釣り雑誌でした。
ソルトや渓流が混じることはあっても、基本的にその立ち位置はブレていないと思います。

んじゃ何がダメだったんだろうという話です。
もう休刊してしまう雑誌にダメだしするのもどうかと思うんですが、今後の自分の書くものに対する自戒の意味を込めて書き綴っておきます。


注:あくまで私見です。
自分の気になった点で、他意はありません。
そこをご理解していただける方だけ進んでください。



・ 情報量が多すぎる

情報は少ないより多いほうが良いに決まってます。

でもそれにも限度ってもんがあると思うんですよ。

1ページにあれこれ詰めすぎても結局見にくくなって、本文とごっちゃ。
記事の本文のすぐそばに、ルアーの紹介や写真が横書きの解説があると、どうしても本文を読んでる途中でそちらに目がいってしまいます。
しかもそういうワンポイントのスナップはほぼ間違いなく横書きで、その時点でそれまでの内容がもうブツ切り。
別に服の雑誌や関西一週間のように、スナップ一つで成立する写真ならかまいません。写真1枚の視覚だけで情報として成立してますから。

でも釣りの記事ってそうじゃありません。
ルアーは、本文の流れとつながってます。
一つや二つなら処理できますが、それが怒涛の勢いで詰め込まれているわけですから、聖徳太子の子孫でもない私じゃ処理不能。
結局読み飛ばしてしまいます。

・ 記事の内容が薄い印象を受ける

これも情報量が多すぎることと関連してなんですが、記事を読んでも『何を一番伝えたいのか』ってのが散漫で、後で思い返しても何も残っていません。
よく読みこめば書いてあることは伝わります。
しかし『雑誌』という形式上、同じ記事を何度も何度も読み返して、理解しようという人の方が圧倒的に少ないはず。
取材を受けるような皆さんはそれこそ一言一言が、経験に裏打ちされた貴重な情報です。
でもその経験の裏打ちをすっ飛ばして、一言だけを抜き取っても私には理解できるはずがありません。
『取材の内容を1文で要約』ってのは難しいかもしれませんが、もう少し内容を絞って書いても良いと思うのですが・・・・。


これはとある知人のライターのお言葉。
『文章を人に読ませるってのは”伝える”だけじゃダメなのよ!読んだ後に何かが”残らない”といかんのよ!(机を叩きながら)』

読後に何も残らないなら、そりゃもう一回買おうとは思わないはず。
難しい話だと思いますが。

・ 記事から受ける印象が同じ

ちょっと言葉では説明しにくいのですが、管釣りの特集は”どれも似たような記事”という印象を受けます。
これは毎月ではなく、同じ月、同じ号の記事で。
マシーン山崎さんの記事も、松本さんの記事も、どれも内容は違うのに似たような印象を受けます。
毛色が違うのは王様ぐらいかな。

思うに、記事の編集方法がテンプレート化されていて、どの取材も同じように編集してしまっているのでは?

取材を受ける側は皆個性豊かで魅力のある方々だと思います。
でも紙面からは何か無味無臭で無個性な印象を受けます。

もっと各人の個性を押し出しても良いと思うんですが・・・・。
でないと王様みたいな存在がもう二度と出てこないと思います。


・ 購読層を意識しているか

管釣りを楽しむ層って少なくとも私より上の年齢層ですよね。
周りでも30代以上が多いです。
10代20代はあんまり見かけません。

30代以上ったら当然文章には目が肥えています。
『このルアーを使ったら爆釣だぜぇ!』という煽り文句に、『超すげぇええええええっ!!!』と目を輝かせて飛びつく私のようなウブな純情ボーイを相手にするとは訳が違います。

自分の好きな釣りの雑誌と言えども見方はシビアなはず。
管釣りは他の釣りに比べたら手軽でライトな釣りかもしれませんが、やり込んでいる人々は全然ライトではありません。
少なくとも、釣り雑誌に関しては『初心者にやさしい』というのは免罪符にはならないと思うのですが・・・・どうでしょう。
内容が濃いことと、語句が難解ってことをごっちゃにしているような・・・・。

まぁ、この辺は言い出したらキリがないのでここでストップ。




以上が記事の表記に関する不満3点とそれ以外が1点。
読みやすさってのは重要だと思うんです。

ここで挙げたのは全部自分に跳ね返ってくる批評なわけでして、つーかそういう視点で普段から色々な文章(釣りに限らず)を見ているので、自然と厳しい意見になってしまいました。

でもなぁ・・・・これだけ書いといてなんですが、新製品のインプレも充実してましたし、目を引くような企画もあったので残念・・・。
新しい雑誌ってのは多分難しいでしょうし、やっぱり寂しいなぁ。

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この記事へのコメント
ゴリさん、こんにちは。

>・ 記事の内容が薄い印象を受ける

私もヒレピンの記事、非常に重要な事が「さらっと1行に書き縮めてある」事に、多くの読者が読み逃すだろうなって思っていましたね。

休刊は残念です。
Posted by silver at 2007年01月13日 14:48
僕も購読していただけに、休刊は残念です、、、

>記事から受ける印象が同じ

この意見には、激しく共感しました。
でも、他の雑誌では内容の濃いエリアの特集、記事はあまり無いですし、、、

やっぱり寂しいですね。
Posted by タマ at 2007年01月13日 15:10
>silverさん

>「さらっと1行に書き縮めてある」

確かに。

それをしっかりと掘り下げる考察部分が記述されていれば何も問題はないのですが・・・。
考察抜きに散発されても理解不能っす、はい。
Posted by ゴリ at 2007年01月13日 22:37
>タマくん

>でも、他の雑誌では内容の濃いエリアの特集、記事はあまり無いですし、、、

ですねぇ・・・・・。
代わりがアングリングファンしかないですからねぇ・・・・。

話は変わりますが、明日のトラキン地方予選、頑張ってください!
Posted by ゴリ at 2007年01月13日 22:40
ふむふむ。
我々も頑張らないといけないですな。
Posted by 馬之進 at 2007年01月14日 00:23
休刊ですか~。まぁ、ブームとはいえ、やはり地元がメインとなりますからね。それに「いい内容なんだけど、なんか違和感があるなぁ~。」と思っていましたが、ゴリさんの解説で謎が解けました。(笑)
しかし、アングリングファンだけってのもな・・・
立ち読みだけでOKな内容もいかがなものかと。(*´-ω-)(-ω-`*)ネー
エリアって簡単に釣れるからこそ奥深いものなんですけどね。
Posted by J-megaota at 2007年01月14日 18:07
>馬之進さん

ドットコムの各種特集には本当にお世話になりました。
今後のコンテンツ充実は期待してるっす。(笑)
Posted by ゴリ at 2007年01月15日 01:10
>J-megaotaさん

ブームもあって絶対数は増えてると思うんですけどね。
それだけに全国紙の撤退は残念です・・・。

アングリングファンだけってのはやっぱり厳しいです・・・・。
ネットの情報と紙面の情報とはまた違うので、読み比べが出来ないのは寂しいです、はい。
Posted by ゴリ at 2007年01月15日 01:15
蘊蓄がまぶしてあるカタログ的な作りが好きだったんですが、残念です。
写真も綺麗だったし。
(A誌の方は、恐らくはデジカメが主体になった時期から、写真のクオリティがガタ落ちです。)

私が気になったのは、取材が細かい割に、誤植(解釈)が多かった事。

創刊号でリールとロッドの表記が反対になっていたり、明らかに見た目の異なるスプーンの名前が入れ替わっていたりしてたのを見て、「大丈夫かな?」と思いました。

最近では、フックについての記事中の材質名がアバウトだったり(フックで「ステンレス」って…)、研ぎ直しについての記述が刃物研ぎをかじった人間には明らかに「?」だったりしました。

内容盛りだくさんな反面、いまいち信頼に欠ける部分も目立ってしまった感があります。

「ライトな」と詠ってしまったために、浅く広くから抜け出せなかったのでしょうか。
Posted by たか at 2007年01月15日 23:38
>たかさん

新製品のカタログとしても重宝してました。

>私が気になったのは、取材が細かい割に、誤植(解釈)が多かった事。
正直なところ、ヒレピン!の編集部の方々はあまり管釣りに詳しくないのかな?と思うようなことが多々ありましたね。
もう少し読者目線の記事があればこの批判もかなり変わったと思うのですが・・・・。

>「ライトな」と詠ってしまったために、浅く広くから抜け出せなかったのでしょうか。
やっぱりスポットではマニアックな記事も必要だと思います。
お金を落としてくれる層は決してライトな層だとは思いませんし・・・・・。
Posted by ゴリ at 2007年01月16日 04:28
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